車の構造を知る

4ストローク機関(Four-stroke Petrol Engine)

皆様の車もたぶんボンネットの下はこうなっています。ガソリンエンジンは点火プラグで燃焼を起こし、ディーゼルは圧縮熱で燃料が自己着火します。

直列型エンジン( Inline engine)

20世紀初頭には、既に高級車用などで主力の座を得たのが直列6気筒エンジンです。構造的な詳細は省きますが、振動が非常に少なく滑らかに回り、吹け上りも良くて大排気量化によりパワフル、エンジンブロックが一つで済むため構造が単純で、より小さな車の為の直列4気筒エンジンと生産設備を共用できるため低コストと良いことずくめの直6エンジンは、いわば20世紀を代表する自動車用エンジン形式の一つでした。また、自動車メーカーの間では搭載スペースの都合でV型が主流になってきましたが、直6と言えばBMW E46型M3です。

V型エンジン(V Engine)

シリンダーがVサインに並んでます。2シリンダーしかない(Morganの3輪もそうだけど)ので、もっとコンパクト。世界中の大型車に使用されているレイアウト。特にホンダの上級セダンである「インスパイア」の3.5リッターV6エンジンは、走行負荷によって6気筒、4気筒、3気筒と変化する「可変シリンダーシステム」を採る。

水平対向エンジン(Flat Engine)

水平対向エンジンは今どき使ってるメーカーさんも珍しいですね。ピストンが横に打ち合うように動く水平対向エンジンは、コンパクトな設計が可能だ。ポルシェ、スバルとかぐらいで、Porsche 911 Turboは後ろにこれが入ってます。フラットエンジンは低いポジションで搭載できるので、重心を下げて操作性を高められて安全性にも有利です。また、対向位置にあるシリンダー配置はV型6気筒などのようにバランスが良く、振動も少ない。ビッグボアのオーバースクエア設計にすれば高回転も得意となる。

VTEC

「VTECと言えばこれ」という声も多いです。低回転では扱いやすく、中回転からどかんとパワーが出るのが「ホンダらしい」と言われ、マニアからは「二段ロケット」なんて呼ばれていましたね。「VTEC」とは、可変バルブタイミング機構のこと。より幅広いRPM(エンジン回転数)に対応できるようバルブ開閉のタイミングとリフト量を調整してやるのです。歴代タイプR、NSX、インテグラ、シビック、S2000など、リッター100PSを超える究極のスポーツカーエンジンの挑戦。常にパワーアップを目指してきていましたが、背景にはVTECのロッカーアームの軽量化やフリクション軽減といった技能進化があったんです。こんな風に。「全然わかんないよ!」という人はホンダ車買っちゃダメですよ。

ターボチャージャー(Turbocharger)

ターボとは、「ターボチャージャー」の略で、エンジンの補器類の一種です。日本語では「過給機」と言います。自動車に搭載することで、エンジンに圧縮した空気を送り込み、より大きなパワーを得ることができるようになります。近年では、高圧縮エンジンが主流になっており、高い圧縮力を維持するために多くの空気を取り込むことが必要になり使用されることも増えており、燃費向上アイテムのひとつとして使われることもあります。因みに、このような過給機を搭載しないエンジンのことを、NA(ノーマル・アスピレーション:自然吸気)エンジンと言い、現在はこのタイプのエンジンが一般的となります。

差動歯車(ディファレンシャルギア:Differential)

デフの解説動画は沢山ある(自分が気に入ってるのはこれ)けど、このレゴのgifで大体のところは掴めます。カーブ曲がる時に生じる内輪差もこのデフちゃんが左右の回転数を変えて調整してくれてるんですよ。

無段変速機(連続可変トランスミッション:CVT Transmission)

従来のオートマをやめてCVTを採用する新型も結構ありますね。CVTはベルトとコーンで無段階に変速を行う機構のこと。量産化はオランダのDAFが最初ですが、初期のDAFの車は前も後ろも同じ速度で移動できたんですよ。それでCVTが発明されたってわけじゃないですけど、元々そういう仕組みなんです。

デュアルクラッチトランスミッション(Dual-clutch Transmission)

さて、CVTよりさらに頭割れる~なのがこのダブルクラッチギアボックス。クラッチが奇数段・偶数段の2系統に分かれていて、3速なら3速に入れると次の偶数段ちゃんが噛みあって待機しててくれるので、ギアチェンジがアロンソのような爆速で済む、という仕組み。